高血圧の原因を知りましょう
2017.12.15 この記事は約359秒で読めます。

ディオバン錠は高血圧治療の第一選択になるのか

高血圧において血圧を下げるための治療薬にはさまざまな種類のものがありますが、その中のひとつにディオバン錠という治療薬があります。ディオバン錠はバルサルタンを成分とした薬で、血圧上昇に関与するアンジオテンシンIIの働きを抑制することで血圧を下げる作用があります。

アンジオテンシンIIは生理活性物質のひとつであり、血管を収縮させて血圧を上げる働きをしますが、このアンジオテンシンIIはアンジオテンシノーゲンという物質が幾つかの過程を経て変換された物質になります。その過程ですが、まず腎臓に流れる血液が減少するとレニンという物質が放出されアンジオテンシノーゲンをアンジオテンシンIに変換させます。さらにアンジオテンシンIはアンジオテンシン変換酵素の働きによってアンジオテンシンIIへ変換されることになります。このアンジオテンシンIIが副腎皮質の受容体と結合するとアルドステロンというホルモンが分泌され、アルドステロンが腎臓でのナトリウムの再吸収を促進し血液中のナトリウム、水分の増加をもたらすことにより血流が増して血圧上昇が生じてくるということになります。

これに対してサルバルタンを成分としたディオバン錠は、上記で挙げたアンジオテンシンIIが副腎皮質受容体へ結合する働きを阻害させる作用があり、これによって血圧上昇が抑制される、すなわち血圧が下がるという効果をもたらします。この作用機序からディオバン錠がアンジオテンシンII受容体拮抗薬に分類される所以となっています。そしてディオバン錠はこの作用機序の性質において血圧上昇による腎臓や心臓など循環器系への負担軽減にも繋がることから、高血圧に対する治療薬の観点では第一選択肢となりうる可能性がある有用な治療薬と考えられます。

ディオバン錠の持続効果、服用方法については、一般的に成人では1日1回40~80mgの服用で24時間の持続効果があるとされており、場合により適宜160mgまで増量可能となっています。また6歳以上の小児の場合は体重35kg未満で20mg、体重35kg以上で40mgを1日1回服用することとなっています。このように小児で服用可能であるという点は特徴的であるといえます。

一方、ディオバン錠は安全性の高い治療薬に分類されていますが、服用により全身倦怠感やめまい、血圧低下などの副作用が生じる場合があり、特に重篤な副作用に繋がるリスクが背景にある場合は服用に注意を要することがあります。

ディオバンの値段は?ジェネリックも存在する?

ディオバン錠は高血圧治療薬として有用な薬ですが、特に長期で服用する必要性がある場合にはその経済的負担は少なくないという点が問題となることがあります。そうした場合にジェネリック医薬品を選択していくことも可能となります。

ジェネリック医薬品とは先発品の特許が切れた後に発売される同じ成分、同じ効果を有する薬ということになりますが、大きなメリットはその薬価すなわち薬の値段であるといえます。ディオバン錠は先発品であるため薬価もジェネリック医薬品と比較すれば、長期使用に伴う経済的負担は少なくありません。

ディオバン錠のジェネリックは、バルサルタン錠としてさまざまなメーカーから発売されています。このディオバン錠のジェネリックであるバルサルタン錠の種類にはバルサルタン錠およびバルサルタンOD錠があります。OD錠とは水なしで服用して口の中で溶けるものを意味していますが、ちなみに剤形の種類はディオバン錠と同様です。そしてバルサルタン錠もディオバン錠と同様にアンジオテンシンII受容体拮抗薬として血圧を下げる作用をします。

そのディオバン錠のジェネリックであるバルサルタン錠の薬価ですが、一応の目安としてディオバン錠と比較するとおおよそ5割程度、つまり半額に近い値段で安いものとなっています。したがって高血圧の治療薬として、特に長期で服用する必要がある場合ではディオバン錠と効果が同じくして、かつ薬価が安いという点において治療薬として選択していくことのメリットはあるといえます。しかしながら、ジェネリック医薬品であるということからすべての医療機関で取り扱っているとは限らず、場合によっては手に入りにくい可能性があります。